東京・六本木のインターナショナル・チャーチ「ライフハウス」が主催する中高生向けイベント「フライデージャム」が10日、中野セントラルパーク(東京都中野区)で行われた。この日は同じ場所で大学生向けのイベントも行われ、総勢約50人の中高生と大学生が交流を持った。
ライフハウスは2002年、オーストラリア出身のロド・プラマー牧師が16人から始めた教会。現在では毎週延べ1500人を超える人々が礼拝に参加している。特に若い世代へのアウトリーチに力を入れており、このイベントの他にも若者を対象にしたさまざまな試みを行っている。
多感な10代の若者へのアウトリーチは難しいという声はよく聞かれる。その理由には、部活や受験勉強を優先してしまう、周囲の声に影響を受けやすい、保護者の理解を得られず教会に行くことを反対されてしまうなど、さまざまなものがある。
しかし、ライフハウスの10代チームのリーダーは、「人間関係を大事にしているだけ」と言う。
若い世代は特に外からの影響を受けやすく、それは遊び方にも影響する。タバコを吸ったり、酒を飲んだり、違法な薬に手を出したり、ケンカや暴走族、その他の凶悪な犯罪に巻き込まれてしまうことも少なくない。
「僕たちが大切にしてるのはみんなが安全で、安心して『ありのまま』でいられるような場所を提供すること。初めての人でも気兼ねしないように気を付けているし、とにかく10代が安心して遊べる環境を提供したい」と言う。
この日の会場となった中野セントラルパークは、JR中野駅から徒歩5分ほどの場所にある複合施設。オフィスや飲食店があるほか、帝京平成大学と明治大学のキャンパスも近くにあるため、公園にあるイスとテーブルで勉強する学生や、仕事が終わったサラリーマン、散歩をする近所の住人など、様々な人が思い思いに過ごしている。
場所の選定については、「普段はもっと中高生の多い後楽園や、代々木公園でやっている。今は代々木公園は事情があって使えないけど、今日は大学生と交流を持ってもらうために同じ教会の大学生チームがイベントをやっている中野を選んだ。彼らに数年後こうなるって模範を見せたかった」と語る。
このイベントは毎週金曜日に行われており、内容はとてもシンプル。誕生日を祝ったり、みんなで会話してゲームをしたり、食事をするというものだ。こうして関係を築いた上で、イエスとつながっている人生が良いものだと、彼らは伝える。
「例えば3年生なら受験のために塾に通ってるけど、イエスへの愛を受け取ってもらえれば、物事の優先順位も変わる。平日やるべき時にやって、日曜日もチャーチに来る前に勉強して来てくれるようになった子も少なくない。そのために僕たちがやったことは、イエスの素晴らしさや彼の用意してくれた最高の計画について伝えること。後は彼ら自身が決断できるように関係を築いて、アドバイスしただけ。いつも通りのことを普通にやるのが一番」と言う。
このやり方は、イエスが弟子たちと接した方法と同じだとも言える。一緒に時間を過ごし、食事を共にし、関係を築くという「オーソドックス」な方法を彼らは行っている。
「こうやって普通に交わりを持つことによって、教会にいる人たちを通してイエスと関係を築いてもらいたいし、これからどんどん増えていくと思う」と、情熱的に今後の期待を語ってくれた。
ライフハウスは、この他にも年代やニーズに合わせて様々な試みを行っている。詳細はホームページで見ることができる。