“男子、厨房に入らず” 父は明治、母は大正、子どもは昭和の生まれ、三世代同居のわが家では普通のことでした。けれども世間は、夫の約半数が料理をし、その10%は毎日だとか。何も申すまい。ただ、へそくり平均額は、妻は夫の2倍近くを所持しているのだそうです。夫の皆様、将来を考えてこの程度のサービスはしておく方がいいかもしれません。
さて、ヨセフとマリヤの夫婦に注目しましょう。夫ヨセフは大工を生業とし、イエス様を頭とする5人の息子と数人の娘を持つ、その生活は楽ではなかった(ルカ2:22〜24)ようです。それは、ヨセフが怠惰であったからではありません。ヨセフはむしろ「正しい人」で、神を敬う善良な村人でした。ヨセフが世長けた大工であったならば、ナザレの人々のイエス様に対する評価は違っていたことでしょう。そんなヨセフを、神様はとんでもない時の人、永遠の祝福を備える陰の立役者となさいました。どういう方法をもって?そう「夢・ロマン」を通してです。
神様は旧約のヨセフにまたソロモンに夢を通して語られ、余りある祝福と栄誉へ導かれました。神様からの夢・ロマンは、試練、自己訓練を伴うものですが、信じて従うならば、計り知れない祝福をもたらします。
マリヤの夫ヨセフは夢の中で告げられた神様のことばに従い、マリヤを迎え、マリヤと幼子のイエス様を連れてエジプトへ逃避行をし、さらにガリラヤに立ち退き、イエス様はそこで成長し公生涯に入られました。
「すべての良い贈り物、また、すべての完全な賜物は上から来るのであって、光を造られた父から下るのです」(ヤコブ1:17a)
完全な賜物は、常に上から下るのです。神様は男を女の頭とされました。男の夢が理性を超えた大風呂敷のように思うこともあるでしょう。しかし「神の法則と神の摂理」の確かさを知る女は、男の夢・ロマンに耳を傾けます。女は生来現実的で計算高い者です。ならばなおさらのこと、本気で同じ夢に懸け、ロマンに生き、持てる才覚をフルに活用するなら、身の安全は保証され、願った以上の祝福にあずかれるでしょう。
“男はロマン、女は甲斐性” 両者共に責任重大です。
「ですから、私は願うのです。男は、怒ったり言い争ったりすることなく、どこででもきよい手を上げて祈るようにしなさい。同じように女も、良い行ないを自分の飾りとしなさい」(1テモテ2:8、10b)
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前田基子(まえた・もとこ)
イエス・キリスト緑の牧場教会(東京)で救われ、玉野聖約基督教会(岡山)から献身。生駒聖書学院卒。生駒聖書学院副院長。エリムキリスト教会牧師。ABCラジオ放送「希望の声」・テレホンメッセージ「希望の声」(074・373・3740:ゼロナシ・ミナサン・ミナヨレ)牧師。