今年2月に米国で公開され、公開3日間で2650万ドル(約28.8億円)の興行収入を記録、3週連続でトップ10入りを果たした映画『サン・オブ・ゴッド』(原題:Son of God)が、来年1月に日本で全国公開される。
『サン・オブ・ゴッド』は、救い主(メシア)としてこの世に現れたイエス・キリストの誕生から復活までを聖書に忠実にたどりながら、歴史的な背景とその深淵に潜むミステリーを分かりやすく解き明かしたスペクタクル巨編。イエスの十二使徒の一人であるヨハネを語り手に進行する物語は、ラザロの復活をはじめとする、聖書に記された有名な奇跡のエピソードを織り込みながら、イエスが行った伝道活動の軌跡をたどる。
「イスラエルの王」と預言されたことから、生まれながらにして死の危険にさらされたイエスが、なぜ時の権力者から危険人物とみなされ、十字架に架けられなければならなかったのか。世界で最も有名な人物の生涯を、歴史と政治の側面から解明していく。特に、最後の晩餐からイエスが十字架に架けられるまでの過程、そして「復活」を遂げるまでの後半のドラマは、知的好奇心をかき立てると同時に、ポリティカル・サスペンスの醍醐味を味わわせてくれる。
同映画のベースとなったのは、全米で昨年放送された全10話のテレビドラマ「ザ・バイブル」。米ヒストリー・チャンネルで放送されたミニシリーズで、第1話の初回放送は視聴者数1310万人を集めるなど、ケーブル局のドラマとしては過去最高を記録。Blu-rayやDVD、デジタルHD配信も合わせて100万を超え、最終話の視聴者数も1170万と大ヒットとなった。
「ザ・バイブル」でイエス役を演じたポルトガル人俳優ディオゴ・モルガドは、その端正な容姿で注目を集めた。「ホット・ジーザス」という愛称が付けられるほどで、GQ誌の「今年の男たち」にも選ばれた。『サン・オブ・ゴッド』でもイエス役で出演しており、全米公開時には「イケメン過ぎる」と批判の声も出たほどだという。
製作を務めるのは、「サバイバー」でテレビ界にリアリティ番組の革命を起こし、同作と「ザ・ヴォイス」でエミー賞に輝いた敏腕プロデューサーのマーク・バーネット。監督は、英アカデミー賞候補になった「Seven Wonders of the Industrial World」をはじめ、ドキュメンタリー・ドラマの第一人者として知られるクリストファー・スペンサー。音楽は、9作でアカデミー賞にノミネートされ、『ライオン・キング』で同賞を受賞しているハンス・ジマーが手がけるなど、スタッフには超一流の顔ぶれが集結している。
日本では、1月10日(土)に新宿ピカデリー、丸の内ピカデリー他全国で公開される。