愛媛県松山市に本拠を置く日本福音宣教会の全国聖会が14日、15日の両日、コスモスクエア国際交流センター(大阪市住之江区)で開催された。1994年に始まり今年で第21回目を数えるこの聖会は、グループの教会はもとより他教会からの参加者もあり、約250人が一堂に会した。
講師には尾山令仁氏(聖書キリスト教会会長牧師、東京神学校校長)を招いた。これは画期的な人選であると言える。というのもこれまでの聖会は、主にグループ内の牧師たちが講師を務めてきており、外部から講師を招くにしても、松山福音センターの初代牧師であった、故万代恒雄牧師に縁のある先生方に限られていたからである。そうした意味において、今回の聖会はとても新鮮であり、参加者は耳を澄まして尾山氏を通して語られる恵みの御言葉に聴き入った。
聖会のテーマは「信仰」で3回の集会があり、尾山氏は自身の体験を用い、また教会の歴史的な背景などにも触れながら、概念ではなく、体験信仰、聖書信仰に立つべきであることを語った。ヘブル人への手紙11章6節「信仰がなければ神に喜ばれることはできません」などの御言葉を引用しながら、特に強調したのは「御言葉に徹底的に従う」、それが「信仰」であるということ。聖書の言葉の中には、どちらにとっても良いような言葉も含まれている。しかしたとえば、「ゆるしなさい」「愛しなさい」など、神が明確に語られている言葉には理屈抜きで従う。その信仰を神は喜ばれるし、神は祝福してくださるとのメッセージに、一同大いに励まされた。
また、日本福音宣教会の全国聖会は、賛美をはじめとする集会プログラム、また集会以外の時間の過ごし方にもこだわりがある。集会の中では各教会が趣向を凝らし、ゴスペルフラや本格的なクワイアによる特別賛美などで集会に華を添える。聖書クイズの正解者たちに「豪華」プレゼントが贈られる抽選会も楽しみの一つ。交わりの時間には、限られた時間の中で聖会開催地の観光名所などにも出掛け、今年は海遊館、通天閣、大阪城などのグループに分かれて、ほんの少しだが大阪旅行の気分も味わうことができた。
さらに、集会だけ同じ会場に集まるのではなく、食事や宿泊も一緒にするということにも意味がある。普段では味わえない深い交わりがそこで与えられる。一日目の夜のこと、20人近い10代後半から20代までの青年たちが時間を忘れて日付が変わっても話し込んでいた。なぜかその青年たちの交わりの中に40代の筆者も居合わせたが、本音で意見をぶつけ合い、信仰について語り合い、恵みを分かち合う中で、それぞれに神の御心に関する気づきが与えられ、信仰が深められ、目標が高められていく様子が伝わってきた。筆者の周りであの交わりの時間がとても良かったという声も聞かれる。このようにしてアッと言う間に過ぎた2日間であったが、本当に充実した恵みの時を与えてくださった主に心から感謝する。
各集会のメッセージを収録したCD・DVDは、それぞれ一本1000円、1500円で販売している。問い合わせ・申し込みは、日本福音宣教会(〒790−8691 日本郵便株式会社松山中央郵便局私書箱44号、電話:089・925・1603、FAX:089・926・2785、メール:[email protected]) まで。
(レポート:松山福音センター牧師 大野裕彦)