2013年1月からレインボータウンFM(大江戸放送局)で放送を開始した「幸せ DE night」。毎週日曜午後10時から30分間、さまざまなゲストを迎え、トーク形式の番組を放送している。レインボータウンFMのスタジオは、東京都江戸川区の深川ギャラリア内にあり、通りからもスタジオの様子を見ることのできるオープンスタジオになっている。
同番組のパーソナリティを務めるのは、菅生新さんと良香さん。良香さんは、多くの教会でピアニストとして奉仕もしているクリスチャンだ。リスナーに希望を与え、現在、社会問題ともなっている「自殺」を予防しようと企画、制作されている。「福音を伝えるのは、われわれの務め。しかし、その前に生きてほしい」とその目的を語る。菅生さんと良香さんの軽快なトークと、時折流れる音楽は、都会の日曜の夜に安らぎを与える癒しのひとときだ。
番組では、今までに88人のゲストを迎えた。牧師も出演したことがあるが、クリスチャンに限らず、起業家、演歌歌手など、その職業はさまざま。放送はラジオだけではなく、毎回ユーチューブにもアップされ、ユーチューブの番組としても放送されている。
「番組をやっていて、一番大変なことは?」と問うと、「その人の魅力を最大限に引き出し、なおかつ時間内に収めなければならないことですね。『もっと話したい』と思うゲストの方もいらっしゃると思うのですが、そこは30分という制限があるので、いかに番組を構成していくか、毎回、気を使います」と良香さん。また、「クリスチャンの放送局ではなく、一般の放送局がこうした番組を作ることに大きな意味があると思います。クリスチャンは、その中だけでネットワークを作ればよいというものではなく、むしろ、今まで福音に触れたことのない人、神様の存在を知らない人に発信することに意味があるのでは。『信仰と、希望と、愛、この三つは、いつまでも残る。その中で最も大いなるものは、愛である』(1コリント13:13)と聖書にもあります。愛を持って発信していきたいです。希望を失った人がこの放送を聞いて、『あともうちょっと生きてみようかな』と思ってくれれば、それだけで十分です」と語る。
一方、良香さんの本業はプロのピアニスト。教会や福祉施設での奉仕の他、全国各地で行われるコンサートなど多忙な毎日を送っている。「音楽家がFMのパーソナリティになるなんて、思わないでしょう?私も、まさか自分が・・・と思いました。でも、神様は不思議な方法で人を適材適所に配置なさいます。今までは、人前で演奏することはあっても、話すことは大の苦手だったのですが、今ではここでの経験が生かされて、コンサート中の曲紹介やちょっとしたMCも苦じゃなくなり、むしろ楽しくなりました」と笑顔を見せた。
パーソナリティになった当初は、「超」がつくほど緊張し、内容もあまりよく覚えていないほどだったが、今では各方面からのゲストとの会話を楽しみ、会えるのを楽しみにしているという。また、2011年の東日本大震災以降、幾度となく福島県を訪問し、その惨状を目の当たりにしてきた良香さんは「私たちは、あの日を絶対に忘れてはいけない。これは、リスナーの方々にも伝えていきたいですね」と語る。
登場するゲストには、一人ひとりに物語が存在する。「平凡な人生ですよ」と言う人にも何かしらのドラマが秘められていると良香さんは語る。神様が備えた88人に88の計画。そのドラマをうまく引き出し、番組にしていくのが菅生さんと良香さんの腕の見せどころだ。「皆さん、番組が終わるころには、今まで気付かなかった自分に出会えていると思いますよ。また、リスナーの方々も、『この人、何か私と似ているかも?この人にできたんだから、私にもできるんじゃないか』と明日への希望につながれば嬉しいですね」と良香さん。
番組の最後に必ずゲストに尋ねるという「幸せワード」。今までに88の「幸せワード」があった。「一番印象に残っている幸せワードは?」と良香さんに問うと、「金持ちより人持ちになる」という言葉だと答えた。「それでは、良香さんの『幸せワード』は?」と再び尋ねると、「そうですね・・・」と少しためらった後に、「『いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。どんなことにも感謝しなさい。これこそ、キリスト・イエスにおいて、神があなたがたに望んでおられることです』(1テサロニケ5:16〜18)の御言葉ですね」と答えた。あなたの「幸せワード」は何だろうか?