アジアのプロテスタントや正教会などのエキュメニカル運動組織であるアジアキリスト教協議会(CCA)は11日、第14回総会についての開催概要を公式サイトで公表した。
発表によると、総会は「神の家族の中で共に生きる」を主題に、来年5月20日から27日まで、インドネシアの首都ジャカルタで開かれる。この総会はCCAの加盟教会であるインドネシアのバタック・クリスチャン・プロテスタント教会(HKBP、バタック族のルーテル教会)が開催地での受け入れ役を務める。
「この総会は、アジアキリスト教協議会の営みの中で特別な催しであり、CCAに加盟している101の教会と17の全国協議会および関連のエキュメニカル団体が集まって、信仰を祝い、自らの交わりを再確認し、CCAのプログラムを検証・計画し、向こう5年間の指導者たちを選出する」と、CCA総幹事でインドネシア出身のヘンリエット・フタバラット・レバング牧師・博士は述べた。
CCAによると、「常議員会がこの主題にたどり着いたのは、急速に変化するアジアの社会における、アジアの現実と教会およびエキュメニカル共同体の役割について、多くの議論を経たもの」だという。「この主題は、この地域における対立の増大や平和と人間の安全保障に対する脅威の増大、そして環境災害の増大という課題のただ中で、アジアの教会はいのちの尊厳を再確認し、被造世界全体のいのちを守り維持する上で神と共に働く責務を負うよう招かれているということを強調している」と、その概要には説明されている。
「神の造られた世界は住処(すみか)つまり神の造られたもの全て、様々な背景の人々や神の他の被造物が共に生きる『家』である。神の造られたものは全ていのちを維持するために相互に依存しており、したがって、調和のうちに共に生き続ける。全てのいのちが満たされるように、人間は神の被造世界を管理し、神の園と神の造られたもの全てを大切にする責任を委ねられている」とCCAはこの主題がもつ神学的背景を述べている。
「この主題はまた、教会やエキュメニカル組織、そして個人としての私たちが来るべき将来において責務を負うべき応答としての責任ある行動を示し心に描くものでもある」と、CCAはさらに述べている。
総会はCCAの最高機関であり、通常5年に1度開かれる。アジアのエキュメニカル運動に関する今後のプログラムや予算などが話し合われるとともに、新しい役員が選出される。前回は2010年にマレーシアの首都クアラルンプールで「預言をし、和解をし、癒すよう招かれて」を主題に開かれた。
なお、日本では、日本キリスト教協議会(NCC)、日本基督教団、在日大韓基督教会、日本聖公会がCCAに加盟しており、代議員や青年代表など、この総会への参加者の派遣を今後検討することになるものと思われる。