「ウクライナ・ギリシャ・カトリック教会は残念なことに直接的な政治活動に関わっており、辛辣なロシア嫌いの標語や言葉を使ってはロシア正教会に対する激しい発言を公的な宣言文で行っている」と、ロシア正教会のキリル総主教は5月28日、ロシア外務省での会合で述べた。ウクライナ宗教情報サービスが29日に伝えた。
キリル総主教は「とても悲しい影」がロシア正教会とバチカンの間に投げかけられていると語った。
ギリシャ・カトリック(ユニエイト)は以前にロシア正教会モスクワ総主教庁教会渉外部長のイラリオン府主教によって批判されていた。
「スヴャトスラフ・シェフチュク総大司教と、現在休養中の、リュボミール・グザル元大司教が代表し、彼らはこの民間での対立のまさに初めの時に、非常にはっきりとした姿勢を示したが、その対立は残念ながら軍事的な対立につながってしまった」と、イラリオン府主教はロシアのテレビ局であるロシヤ24チャンネルで2014年3月に語った。
イラリオン府主教は、ユニエイトが欧州統合を呼びかけただけでなく、「西洋諸国にウクライナの情勢にもっと積極的に関わるようにとさえ呼びかけた」と語った。
「スヴャトスラフ・シェフチュク(総)大司教と偽の総主教フィラレート(デヌイセーンコ)は米国にさえ行き、国務省のオフィスに行って、ウクライナ問題に介入するよう米国に求めたのだ」と、イラリオン府主教は語った。
ウクライナ・ギリシャ・カトリック教会の最高指導者であるスヴャトスラフ・シェフチュク総大司教は、最近、ロシアについて非常に辛辣な発言を行った。
一方、ウクライナ・ギリシャ・カトリック教会は、5月25日に行われたウクライナ大統領選挙でペトロ・ポロシェンコ元外相が圧勝したことを歓迎するとともに、民主的な統治と国の一致団結に戻るだろうと予言した。カトリックの国際的な週刊紙であるザ・タブレットに出た記事の中で述べている。
「新しい大統領は実践的なロシア正教のキリスト教徒であり、他の諸教会に対して同情的で、国民生活を新たな形で組織する用意がある」と、ウクライナのギリシャ・カトリック司教協議会事務総長であるボグダン・ジウラック司教は語った。「以前の支配者たちは、自らの利益のために、一つの教派を支持していた。もし新しい政府が言論や信教の自由を保証し、国民の声を聴き、人々の熱望を満たすならば、それは民主的な基準に見合うことになるだろう」
ジウラック司教は、ギリシャ・カトリックの信徒であるアルセニー・ヤツェニュク暫定首相が率いる同国の暫定政府は、「外部からの侵略と国内の緊張という状態の中で」「国民を守り」選挙をまとめたとして、「最大の尊敬と表彰」に値すると述べた。彼は、ポロシェンコ氏が「独立23周年という最も劇的な瞬間に」ウクライナを監督するだろうと付け加えつつも、同国は「彼を中心に強固になる」だろうと思うと述べた。