【CJC=東京】教皇フランシスコは、24日から26日までの3日間、ヨルダン、パレスチナ、イスラエルを訪問する。昨年7月リオデジャネイロで開催された「世界青年の日大会」への参加に続き、教皇フランシスコの2回目の海外訪問となる。
今回の訪問には、教皇フランシスコがブエノスアイレス大司教時代から親しい、アルゼンチンのユダヤ教ラビ・アブラハム・スコルカと同国の諸宗教対話研究所の事務局長であるイスラム教指導者オマル・アッブードの2人が随行団の一員として同伴する。
バチカン広報所長フェデリコ・ロンバルディ神父は16日、教皇の聖地訪問を「短いが非常に内容の濃い旅」と述べた。同神父はまた、教皇が今回訪問では、防弾ガラスを装備した専用車を使わない、と語った。
バチカン放送(日本語電子版)によると、今回の聖地訪問の目的は、1964年に教皇パウロ6世が聖地を巡礼し、アテナゴラス・コスタンティノポリス総主教と歴史的会見を行なってから50周年を記念するもの。
教皇フランシスコは、初日の24日、ヨルダンの首都アンマンに到着。王宮での歓迎式に続き、教皇はアブドゥッラー2世国王、同国政府要人らと会見する。
この後、アンマンの国際競技場でミサを司式。夕方、イエスが洗礼を受けたヨルダン川に行き、パウロ6世がしたように、水を祝別される。ヨルダン川沿いにあるラテン典礼の教会で難民や障害者たちとも会見する。
25日午前、教皇はパレスチナのベツレヘムでマフムード・アッバス大統領を訪問。降誕教会前の広場でミサを捧げる。午後、フランシスコ会修道院付の巡礼者施設でパレスチナの家族らと昼食。降誕教会で祈った後、難民キャンプで子どもたちと会見する。
同日午後に、教皇はテルアビブ空港で歓迎式に臨み、すぐにエルサレム入りされる。バチカン大使館でコンスタンティノポリス総主教バルソロメオス1世と会見する。60年前、同じ場所で教皇パウロ6世が、アテナゴラス・コスタンティノポリス総主教と会見している。この後、教皇は聖墳墓教会で総主教と共に祈る。
最終日の26日、教皇はモスク前広場でエルサレムのグランド・ムフティに迎えられ、岩のドームに一緒に入る。この後、「嘆きの壁」で祈りの時を持たれる。
次いでホロコースト記念館を訪問。正午頃、大統領官邸でシモン・ペレス大統領と、ノートルダム・エルサレム・センターでビンヤミン・ネタニヤフ首相と会見。夕方、ゲツセマネ教会で司祭や修道者との出会いを持ち、最後の晩餐が行われた場所とされる所で司教らとミサを捧げた後、テルアビブ経由でローマに戻る。