STAP細胞の論文を巡る問題で、4月1日に2点の研究不正があったとまとめた理化学研究所の調査委員会は、小保方晴子氏側の不服を退け、再調査をしない結論をまとめた。NHKなどが伝えた。
小保方氏は再調査が行われないことについてはまだ正式に連絡を受けておらず、NHKによると、「正式には何も聞いていませんが、驚いています。とても信じられませんが、事実としたら非常に悲しいです」とするコメントを出した。
報道によると、調査委員会は再調査しないという結論をまとめ、理研の理事会に報告。理事会が承認すれば、小保方氏の研究不正が確定。理研の規定に従い、処分が行われることになる。
小保方氏の代理人を務める三木秀夫弁護士は、「理化学研究所からの正式な連絡がないので、事実かどうかは分かりませんが、事実としたならば到底承服できるものではありません。前委員長がみずからの論文疑惑で辞任するなど、委員会そのものの信用性がない状態であるだけでなく、調査過程や報告書における数々の不備と事実誤認について指摘したにもかかわらず、このような拙速で粗雑な扱いには深い失望と怒りを感じます」(NHK)とするコメントを出した(関連記事:理研STAP細胞問題調査委員長の石井俊輔氏が辞任、自身の論文で画像加工の疑義) 。
一方、再調査が行われず小保方氏の処分が行われた場合、訴訟に発展する可能性もあるという。三木弁護士は、小保方氏の今後の研究人生を考え、あらゆる選択肢を検討したいとしている。