一方、チリ・カトリック教会が4月3日に公式ウェブページで伝えたところによると、同国では「連帯、私たちの北部」という、銀行振り込みによる献金を通じた被災地支援キャンペーンが、カトリックの援助・福祉団体「カリタス・チリ」を通じて行われているという。
チリ・カトリック教会社会司牧委員会会長のペドロ・オサンドン大司教は、「最も脆弱な集団から生まれた必要なものを歓迎する私たちの責務は、苦しんでいる私たちの兄弟姉妹に対する友愛の姿勢を促進し、地球規模の連帯に貢献することです」と述べ、チリ北部の被災者に対する全国的な連帯を呼びかけた。
チリ・カトリック教会によると、カリタス・チリは、イキケとチリ最北部の港湾都市アリカで地元の司教区とともに活動し、被災した家族が最も緊急に必要とするものを特定するという。これは、衛星設備とVHF通信を通じた通信能力を支援する移動緊急活動センター(COEM)によって支援されるという。また、援助用の車両には、持ち運び可能な水の研究設備や土壌の見本抽出および分析のための器具が備えられているという。
同教会によると、チリ北部では、この地震で6人が死亡、1000人を超える人々が宿泊所で暮らしているという。現在のところ、200回を超える余震が発生しており、その内で最大のものが現地時間の2日午後11時43分に発生し、M7.6にもなったという。津波警報が全国に発せられたが、3日の午前2時3分に解除されたという。
同教会が得た情報によると、被災者が必要としているのは感情面での支えに関するもので、これには精神的な健康における医学的な支えが必要だという。
同教会によると、アリカやイキケの中にいる地元の移民や脆弱な集団(子ども、お年寄り、障がい者)の被災や必要とするものについては情報がないという。このため、この地域におけるカリタスのチームの存在はさらに重要となっていると、同教会は述べている。
バチカンに本部を持つ国際カリタスが3日に公式ウェブページで伝えたところによると、ローマ教皇フランシスコは、チリの首都サンチャゴの大司教であるリカルド・エザティ・アンドレロ枢機卿に宛てたメッセージで、チリ国民との連帯を表明し、「この不運な悲劇によって亡くなられた方々の永遠の平安と、被災者の方々の慰めを、そしてこのような逆境に向き合うために希望を通じて奮い起こされるよう祈ります」と述べたという。
教皇はまた、「私はすべてのキリスト教共同体や民間組織、そして善意ある人々に対し、寛大な精神と優しさをもって、効果的な援助を被災者に提供するよう、緊急に祈ります」などと述べた。
国際カリタスによると、カリタス・チリが緊急委員会を設置し、各司教区と連絡を取り合って被害やニーズの評価を行っているという。
国際カリタスはまた、この地震の後、チリで電話が通じる範囲が途切れ途切れになってしまっているが、各司教区のカリタス代表者たちが司教区を巡回しては情報収集にあたっていると述べた。
「私たちの国を襲ったこの新しい緊急事態に続いて支援を下さるカリタスのネットワークに感謝します」とカリタス・チリは述べた。「私たちの兄弟姉妹によるお祈りと連帯に感謝します」
■ チリ大地震・津波:(1)(2)