横田めぐみさん(失踪当時13)の母、早紀江さん(78)は20日、東京都内のキリスト教団体の施設で行われた被害者救出を祈る会に出席し、めぐみさんの娘で孫にあたるキム・ウンギョンさん(26)一家と今月中旬に面会したことについて報告した。早紀江さんは、事前に面会することが漏れると北朝鮮側から信用を失うため「誰にも言えなかった」と説明し、毎月開催されている同祈り会の参加者らには「皆さんに事前に話せず申し訳なかった」と詫びた。国内各紙が伝えた。
祈り会で早紀江さんは、ウンギョンさんはチマ・チョゴリを着て夫婦で丁寧にお辞儀をしてくれたなどと語り、「もし漏れたら向こう(北朝鮮)は信用しないから、二度と会えなくなる」(共同通信)と思い、めぐみさんの双子の弟で長男の拓也さん(45)にも、面会出発前日に告げたことを明らかにした。
早紀江さんは「孫との対面がなされ感謝します。お母さん(めぐみさん)とウンギョンちゃんたち、皆が一緒に帰ってくると信じて」(毎日放送)と語るとともに、「第三国での面会を許可した北朝鮮側に変化がみられる」(同)などと語った。
めぐみさんの父滋さん(81)と早紀江さんは今月10〜14日、モンゴル・ウランバートルで、初めてウンギョンさんら家族と面会した。ウンギョンさんの存在が明らかになったのは2002年で、面会が実現するまでに11年半かかった。「年齢的に今会わないと先には会えないと思っていた」ころ、ちょうど日本の政府関係者から話が来て面会を受けたという。