聖地巡礼旅行を行っていた韓国の教会関係者らが乗った観光バスが現地時間16日、エジプト北東部で爆弾テロに遭った。バスには同教会の関係者とガイドと運転手の合わせて33人が乗っており、日本時間17日朝までに伝えられたところによると、現地人の運転手1人と韓国人乗客3人が死亡、乗客13人が負傷した。死亡した韓国乗客が教会関係者かどうかは今のところ不明。韓国の中央日報などが伝えた。
同紙によると、旅行をしていたのは、忠清北道(チュンチョンプクト)にある鎮川(チンチョン)中央長老教会の関係者ら。教会創立60周年を記念しての旅行で、同教会のキム・ドンファン牧師(53)も同行していたという。21日までの10泊11日のスケジュールで、トルコ、エジプト、イスラエルなど、聖書に出てくるゆかりの地を訪れる予定だった。
テロは、バスがシナイ半島中部のギリシャ正教会の聖地で、世界遺産にも登録されている聖カタリナ修道院を出発し、出入国通過地域でイスラエルと国教を接しているタバに到着した直後に発生した。
このテロに関して、国際テロ組織アルカイダ系のイスラム武装勢力「エルサレムの支援者」は、ツイッターを通して犯行を認める声明を発表。観光業に打撃を与えることを目的としたテロだったとした。
エジプトでは2011年にムバラク政権が崩壊して以降、シナイ半島を拠点とするイスラム過激派による活動が活発化していたが、外国人観光客を狙ったテロは政権崩壊以降今回が初めてだった。