【CJC=東京】ナイジェリア中部カドゥナ州の州都カドゥナで10月28日朝、爆弾を積んだジープが警備の阻止を無視し、聖リタ・カトリック教会の門を突破しそのまま爆発した。地元警察などの調べでは、爆発物を積んだ車は、当初教会の正面から侵入しようとして失敗し、向きを変えて教会の壁に激突して爆発したという。
ミサ最中の爆発で、車を運転していた自爆犯を含む20人以上が死亡し、100人以上が負傷した。重体の負傷者たちは、地元4カ所の病院へ搬送された。
現場には赤十字や警防団のスタッフが出動した。怒ったキリスト者青年がスタッフに殴りかかって救急車の窓を割るなど、現場は混乱したとの報道もある。
犯行声明を出している組織はない。カドゥナにはキリスト者が多数住んでおり、過激派イスラムグループ「ボコ・ハラム」はこれまでも数回、キリスト者に対するテロ事件を起こしている。
ナイジェリアでは、北部で優勢なイスラム教徒と南部のキリスト者の間で対立が長年続け、カドゥナ周辺ではキリスト教の教会がたびたび襲撃されている。特にイスラム教原理主義者らは、ナイジェリア全土に「シャリア」(イスラム法)による支配を実施しようと計画、欧米の生活スタイルを一掃も視野に入れている。
一部メディアが「事件発生後、一部のキリスト者がイスラム教徒に対して報復的な襲撃を行った」と報道したが、カドゥナ州の報道官は「今回の自爆テロ事件に対し報復的な行動をとった人はいない」として、「治安担当者が全力で該当地域の住民の安全を確保する」と述べた。グッドラック・ジョナサン大統領も「残虐な攻撃を非難する」との声明を発表し、テロ対策の強化を表明した。
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