救世軍横須賀分隊(伝道所)が、今月からエンディングをテーマにした1年かけての連続講演会を始めた。100年の歴史を持つ救世軍病院で、多くの患者や家族の心と魂の悩みに寄り添ってきたチャプレン(病院付の牧師)が、患者本人、また家族の心のケアについて具体的な話を語る。
明治40年(1907年)、救世軍の設立者でるウィリアム・ブースが英国から来日した。貧しさに苦しむ日本の人々を見たブースは、英国から日本の救世軍に補助金を送ることを決めるが、この働きに大隅重信や渋沢栄一らが賛同し、明治45年(1912年)に日本における救世軍最初の病院として「救世軍病院」(後に「救世軍ブース記念病院」に改名)が設立された。約100年前の設立当初から、心の寄り所を失った貧しい人々を対象とした病院であったため、早期からチャプレンを置いての病院運営が行われた。
病院付の牧師であるチャプレンの働きは、患者にキリスト教を布教することではなく、患者と家族の心の悩みに寄り添うこと。特に人生の最後の数カ月間を自分らしく生きるための手伝いをしている。
今回の連続講演では、こうした経験豊かなチャプレン達が、病気を患う患者本人、また家族の心のケアについて具体的に語るほか、静かな音楽と共に安らぐ時間を過ごす。プログラムの構成は、チャプレンの話1、ブラスアンサンブル、チャプレンの話2、ブラスアンサンブル、小隊長による聖書からのメッセージ、「いつくしみ深き」の合唱、茶話会となっている。
第1回目は2月1日にすでに開催されており、今後は5月10日、9月6日、来年1月10日に行われる予定。会場は救世軍横須賀分隊(住所:神奈川県横須賀市安浦1-10、電話:046・822・4253)。詳細はチラシを参照。