英国国教会の最高権威であるエリザベス女王が14年ぶりにカトリック教会の本山であるバチカンを訪問する。イギリス王室が4日発表した。
エリザベス女王は4月3日にローマとバチカンを訪問する予定で、ローマではナポリターノ伊大統領と昼食を共にし、バチカンではローマ教皇フランシスコと面談する。
16世紀に英国とカトリック教会と対立する形で英国国教会が設立されていることから、双方の教会の和解に機運が高まる。エリザベス女王はこれまで3回バチカンを訪問しており、今回の訪問は2000年の訪問以来14年ぶり。
一方、バチカンからは前教皇のベネディクト16世が2010年に16世紀以降、教皇としては初めて英国を公式訪問している。この際は、英国内のプロテスタント教会も、世俗化が進む英国への教皇訪問は有益だとして歓迎し、英国政府も「歴史的」な訪問だとして多大な予算を割いて教皇の訪問を歓迎した。
ベネディクト16世が2010年に訪問する以前には、先々代の教皇であるヨハネ・パウロ2世が1982年に公式ではないが司牧訪問として英国を訪れている。