【CJC=東京】教皇フランシスコは15日、マネーロンダリング(資金洗浄)関与の疑惑が消えない宗教事業協会(バチカン銀行)を監督する枢機卿委員会のメンバーを大幅に刷新した。担当の枢機卿5人は、タルチジオ・ベルトーネ前国務長官ら前教皇ベネディクト16世に任命された枢機卿で、任期はまだ1年残っていた。しかしジャン=ルイ・トゥーラン枢機卿(諸宗教対話評議会議長)を除く4人を事実上更迭、ピエトロ・パロリン国務長官らが新たに任命された。
カトリック教会への寄付金などを管理する宗教事業協会は、不正な金融取引に関与している疑いが消えず、欧州評議会は2012年、取引の透明性評価で「不合格」の判定を下している。