【CJC=東京】イタリアの主要週刊誌「パノラマ」が10月31日発売の最新号で、米国家安全保障局(NSA)がバチカン(ローマ教皇庁)の電話も盗聴していた可能性があるとする記事を掲載した。同国のANSA通信が30日、同誌の記事掲載を事前に報じた。
3月に行われた教皇選挙(コンクラーベ)の際に、選出前の現教皇フランシスコが泊まっていたローマ市内にあるバチカン経営の宿泊施設の通話も盗聴されていた疑いも報じられていた。教皇として後継に選ばれたベルゴリオ枢機卿の通話も盗み聞きされていた恐れがあるという。前教皇ベネディクト16世も対象だった可能性もある。
バチカン報道事務所は30日、盗聴疑惑について「何も承知していない」とコメントした。米国家安全保障局(NSA)も30日、バチカンの電話を盗聴していた可能性があるとの報道について、「NSAはバチカンを対象にしておらず、報道は真実ではない」と否定する声明を出した。