日本基督教団総幹事の内藤留幸氏が19日、「断食祈祷聖会2011」(同実行委員会主催)で教会を主題に講演し、「(伝道は)教会における礼拝のかたちでなされるのが基本」と語り、福音宣教における礼拝の重要性を強調した。
内藤氏は、公同教会の権能として与えられている神の言葉の説教と聖礼典(洗礼と聖餐)を説き、「それが御言葉を宣べ伝える基本的なかたち」と述べた。そのうえで、まずは、神の言葉の説教と聖礼典を執り行う諸教会の礼拝が聖霊の導きの中にあり、しっかりと整えられることが、日本の福音宣教にとって重要だと語った。
また、礼拝で牧者が力強く十字架の言葉を語り、喜びと感謝の賛美が会衆から溢れ出ると、人が教会に根付き、喜んで伝道する者にまで育てられていくと語り、「伝道とは教会形成」だと説いた。
内藤氏は、「(伝道は)聖霊なる神の働き」と説き、聖霊の働きとして(1)信仰を与える(2)深い祈りへと導く(3)聖化、を挙げ、「聖化の具体的な姿が表れる場所は礼拝。(聖化によって)礼拝を何よりも喜ぶ人に変えられていく」と語った。また、「わたしは世の終りまで、いつもあなたがたと共にいる」(マタイ28・20、口語訳)との主の約束を強調し、「繰り返し確認しなければならないこと。(主は)いつも一緒にいてくださる」と礼拝出席の心構えを説いた。さらに、礼拝はキリスト者として育てられていく訓練の始まりの場でもあると説いた。
最後に内藤氏は、「福音はすべての民に与えられるもの。だから伝道する。キリストが救い得ないような方はいない」(マタイ28・19)と福音の力を強調し、伝道を呼び掛けた。