グラハム氏は現在米ノースカロライナ州アッシュビルのミッションホスピタルに入院中であり、同病院はグラハム氏の健康状態について「退院時期は定まっていませんが、グラハムさんはクリスマスに家庭で家族と共に休暇を過ごすのを楽しみにしているようです。病院のスタッフたちに手を振ったり笑顔を見せたりされています」と述べている。
ツイッター上では、多くのクリスチャンらがグラハム氏の回復を願うメッセージを発信している。米フェローシップ・チャーチ創設者の牧師であるエド・ユング氏は「入院加療中のビリー・グラハム先生のためにお祈りいたします。グラハム先生は神様が宣教のために用いられた最も偉大な伝道者のひとりです」とツイッター上で述べている。
グラハム氏は個人の伝道活動として、歴史上誰よりも多くの人々に福音を伝えた人物として有名である。グラハム氏は第2次世界大戦後の米国において、福音主義者として共産主義に反対する発言を展開することで、戦後の米国にキリスト教共同体の歴史を前面に引っ張り出す役割をしてきたことで評価されている。また福音主義者として、グラハム氏の説教や心に響くメッセージの内容も世界中で多くの人々に評価されてきた。
グラハム氏は10月に同氏にとって30冊目の著書となる「昇天を控えて-いのち、信仰、良き末路とは」を出版した。著書の中でグラハム氏は「キリスト者として死ぬというのはどういうことかについては教えられてきましたが、誰も晩年になってどのように生きるべきかについて具体的には教えてくれませんでした。私自身が晩年を迎え、人生のこのような時期に他者とどのような人生を育むべきかについて皆さんといくつかのことを共有したいと思いました。『年老いる』ということは誰もが経験することです」と述べている。