先日行われたアメリカンフットボールの試合では、デトロイト・ライオンズがデンバー・ブロンコスに45対10で大敗し、ファンの中で未だ最も大きなニュースとなっているが、問題となっているのはその点数が公正なものだったのかどうかということだ。
ブロンコスのクォーターバック、ティム・テボウは、試合中に7回のサックと1回のインターセプトを行った。ライオンズのラインマン、ステファン・タロッチは、クウォーターバックの膝へのドロッピング行為に対し、「Tebowing(テボウが取る祈りのポーズ)」を真似して彼を称えた。ライオンズのタイトエンド、トニー・シェフラーも前半戦の初めに走り込んで奪ったタッチダウンの後で同様のポーズを取った。
彼らのジェスチャーは、他のプレイヤーに「Tebowing」に敵意を抱かせる引き金となった。クリスチャンだということを公にしているテボウは、10月23日に行われたデンバー・ブロンコス対マイアミ・ドルフィンズの試合において、18対15で逆転勝利を果たした際、ひざまずいて神に感謝の祈りをささげた。同試合がインターネットで閲覧可能になってから、そのポーズが多くのウェブサイトなどで話題となった。
「私は『Tebowing』と、それを閲覧できるウェブサイトは素晴らしいと思っている。いくつかの映像は非常に良いもので、他のものはおかしな映像だったり、現実とかけ離れたものだったりするんだ。テボウがクリスチャンで、リーグがこれに慣れていないので、人々の目にはより彼が目立って見えるんだろう」とコロラド州バーソード出身のジャッキー・ベックバーミット氏は語った。
多くのアメフトファンは、タロッチとシェフラーの行為がテボウの信仰を嘲笑うものだとして猛反発を示した。非難を浴びせられたタロッチは、一連の行為でファンに迷惑を掛けてしまったことについてツイッターで弁明した。
「僕はフットボールに誇りと情熱をもっているし、フットボールはエンターテイメントの一種で、その中にはユーモアがあるべきだと思うんだ。神を嘲るだなんて、そんなことをしたつもりはなかったんだ」と彼は書き込んだ。
また、デトロイト・ライオンズのウェブサイトでのインタビューで、タロッチの考えが明らかにされている。彼は、テボウや彼の行動、クリスチャンを中傷したわけではないと説明。最後には、「『Tebowing』という言葉を流行らせたに過ぎない」と語っている。
タロッチは、テボウのプレイオンとオフの使い分けに感心したと付け加えている。「試合の後、彼にチームを引っ張っていくべきだと話したんだ。テボウは良い選手だ。ただより成長してもっと良い選手になるためにもう少し時間が必要だと思う。彼はきっと今よりも素晴らしい選手になるはずだからね」
ライオンズのファンサイト「デトロイト・オブ・プライド」のライター、ラティフ・マスド氏は、テボウは今年のNFL(ナショナル・フットボール・リーグ)シーズンに中に生み出された「Tebowing」という言葉を受け入れたと記した。
「トニー・シェフラーは点を稼いで勝利したチームをその都度真似てタッチダウンを奪っているんだ。ステファン・タロッチはテボウからサックを受けて軽く称えていたんだ。逆に彼にサックをしていたらクウォーターバックの間違った行為を馬鹿にすることなんてNFLではよくあることなんだ」と同氏は語った。
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