福音伝道者であり聖書学者であったジョン・ストット博士は7月27日午後、祖国英国の地で逝去した。20世紀福音主義キリスト教を形づけた立役者であったジョン・ストット博士の弔報を受け、世界各国から改めてジョン・ストット博士の功績を称賛するメッセージが届けられている。
ブラジルの教会指導者はストット博士の弔報を受け、同氏が新約聖書ローマ書に対するマルティン・ルターおよびカール・バルトに並ぶ神学的な偉大な見解を世に残した人物であったと称賛した。
ブラジル聖公会司祭のロビンソン・カヴァルカンティ氏は、つい最近ストット博士に会いに英国を訪れようとしていたところであったという。同氏は米クリスチャン・ポスト(CP)の取材に対し、1980年にストット博士がブラジルを訪れた際のことを回顧しながら、「ストット博士の氏は大きな損失です。彼は20世紀の主たる福音主義思想家のひとりでした」と述べた。
カヴァルカンティ氏はストット博士の功績として聖書の内容を解説する卓越した力量を挙げ、「聖書解説者としてストット博士は素晴らしい方でした」と述べた。特にローマ書の深い理解と解説についてストット博士が優れていたことを指摘し、「ローマ書に関する歴史的に偉大な著者を挙げるとすれば、マルティン・ルター、カール・バルトそしてジョン・ストット博士になるのではないでしょうか」と称賛した。またストット博士の性格については、「内向的ではありましたが、親切であり、牧会者としてふさわしい自然な行動をされておられました。ストット博士はいつも自分自身の益よりも他者の益を優先して考えておられました」と述べた。
米著名福音伝道者のビリー・グラハム氏はストット博士について「今日の世界でもっとも尊敬された聖職者だった」と称賛した。ストット博士は1936年以来聖公会に属し、国際ランガム・パートナーシップを創設した。しかしながら、米CPではストット博士の最も偉大な貢献は、50冊以上もの著書と数百もの記事として文書として書き遺された様々な聖書解説に関する深い考察とその考察に起因する国際的福音ムーブメントが生じたことにあると評価している。