北海道函館市の私立遺愛女子高(野田義成校長)で、1、2年生の「聖書」の授業を「世界史A」として届け出ていたことがわかり、最近の履修漏れ問題と並行して文部科学省が調査をしている。読売新聞などが伝えた。
各紙の報道によると、道は同校について「履修漏れに当たらない」として方針を認めているが、文科省は「世界史の教科書を使用しておらず、補習が必要」との見解を示した。
報道によると、同校はキリスト教系で、全学年で週1時間、聖書の授業を行っている。このうち1、2年の聖書の授業を2003年度以降、「世界史A」として道に届けていたという。
「聖書」の授業では旧新約時代、宗教改革、近代の宗教紛争などについて、背景となる歴史と併せて学んでいたという。学校側は地元紙の取材に「これまで(世界史の授業として)違和感を訴える生徒もなく、道学事課と連絡をきちんと取り合ってやってきた」と答えた。文科省が履修漏れと判断すれば速やかに対応したいと話している。
調査では「聖書」授業の担当教員2人のうち、1人は社会科の免許がないことが判明したという。