イエス・キリストの降誕を描いた映画『ザ・ナティビティ・ストーリー(キリスト降誕の物語)』が12月1日に全米で封切られる。イエス・キリストの公生涯と復活を描いた『パッション』の前編(米タイムズ誌)とも評され、公開にむけて話題急騰中だ。
『ナティビティ』 の試写会が26日にバチカン・パウロ6世ホールで行われた。映画、宗教、メディアの各界関係者ら7千人を集め、注目度の高さがうかがえる。
受胎告知、ナザレの大工ヨセフと婚約者マリアのベツレヘムへの旅、イエスの誕生、ヘロデ王による幼児虐殺などを時系列で描いた。マリアを演じるのは「クジラの島の少女」でアカデミー賞にノミネートされたニュージーランド出身のケイシャ・キャッスル=ヒューズ。
撮影はイタリア・マテーラとモロッコで行われた。マテーラは『パッション』の撮影場所でもある。映画製作には歴史家や神学者も参加し、エルサレム外観の復元や脚本製作に協力した。
シナリオ・ライターのマイク・リチ氏は「ベツレヘムとナザレのどちらのセットも、2000年前に戻ったような気分になった」と手ごたえを語った。
キャサリン・ハードウィック監督は「来場者が自分自身のこととしてこの映画を見、困難の中を生き抜く力を見いだしてくださればと思っている」と話した。日本での公開は未定。