ベイルート北郊で暗殺されたレバノンのキリスト教勢力の代表者、ピエール・ジュマイエル産業相の葬式が23日、ベイルート市内の聖ジョージ教会で行われた。国内メディアが報じた。
報道によると、式場周辺には、ジュマイエル氏の死を弔う反シリア政治家や支持者ら数十万人が出席。今回の出来事で黒幕視されているシリアや、親シリアのラフード大統領、イスラム教シーア派組織ヒズボラを非難する怒りの声が膨らんでいる。
去年の2月に暗殺されたハリリ元首相の二男で、反シリア勢力「3月14日グループ」指導者、サアド・ハリリ氏は、教会近所の「殉教者広場」でスピーチし、ヒズボラやラフード大統領ら親シリア勢力を非難した。
ハリリ元首相の遺体安置所に面した広場は朝からレバノン国旗やジュマイエル氏の肖像などを掲げて集まった支持者で殺到し、ハリリ氏やイスラム教ドルーズ派指導者ジュンブラット氏ら反シリア有力者が演説するたび、「シリアは出ていけ」「ナスララ(ヒズボラ指導者)は地獄に落ちろ」などと怒りの叫びが相次いだ。