今年10月、国内最大の合同教会「日本基督教団」(本部・東京都新宿区西早稲田2)の議長に3期連続で就任した山北宣久牧師は11月25日、議長就任後初めて公けの場に姿を見せ、今年10月の教団総会を振り返った。
この日、宣教団体「自衛隊宣教会」の年次大会で説教を取り次いだ山北師は、「教団は生まれ変わらなければならない」と述べ、教団の過去40年間の歩みに誤りがあったことを神の前に悔い改めて新しい歩みを始めようとしている、と明かした。
山北師は総会初日の10月24日、議長総括報告の中で、教団の過去の誤りを12の項目にまとめ、発表した。同教団では、聖餐式の参加対象、按手礼式の手順、沖縄教区の合同問題などについて教区間で見解が異なり、対立原因の一端となっている。議長総括報告で列挙された12項目は以下。
1.教団信仰告白をあいまいにし、相対化したこと
2.聖書の正典制に揺らぎをきたしたこと
3.教憲・教規に逸脱する決議や行為が見られ、聖礼典が正しく執行されない現実があること
4.教師検定試験の基準があいまいにされたまま実施されたこと
5.言論の暴力・物理的暴力によって礼拝、会議制が蹂躙されたこと
6.東京神学大学機動隊導入に関して、一方的断罪を行い、教団立神学校との関係正常化ができないでいること
7.万博キリスト教館問題で混乱をきたし、関係者に犠牲を強いたこと
8.教団財政が不透明、不適切になったこと
9.いわゆる「戦争責任告白」の教会的位置づけを明確にし得なかったこと
10.「合同のとらえなおし」における「実質化」を実現できなかったこと
11.関係学校、関係諸団体の信頼を失ったこと
12.キリストの伝道命令に不忠実であったこと