135か国700の地域を拠点に「癒やしのミニストリー」を展開する青年宣教団体、ユース・ウィズ・ア・ミッション(YWAM)沖縄支部のリトリート(修養会)が21〜23日、県内の施設で行われた。6回のセッションではそれぞれ違った視点から神の愛について学び、語り合った。
アジアを中心に巡回するオーストラリアの伝道者トピー・キビマキ牧師が主講師として参加した。同支部によると、同師は日本YWAMの開拓期を担い、大阪、千葉、沖縄で宣教の経験を持つ。現在はオーストラリアに在住し、日本、韓国、台湾などアジア各国を巡回伝道している。
この沖縄リトリートは毎年行われ今年で6回目。支部代表の吉田和彦さんによると、メッセージやスモールグループによる交流と証しの時間、神の愛の啓示や語りかけを与えられるために祈る時間があった。神や他の参加者に心を開くために、聖書の言葉を中心とする時間を大切にした。
キビマキ師は、少年ダビデの生涯(1サムエル16:1-11)やヨナタンの子メフィボシェテ(2サムエル9:3-8)について語った。「サムエルを迎える大事なときにも家族に招かれなかったダビデ、王の子孫であるにもかかわらず住む場所もなかったメフィボシェテを、主は選び、油を注ぎ、王宮の食卓に招いてくださった」と説明した。
人生の中で受けるたくさんの傷のために、人間は自身を過小評価し、神と共に生涯を歩むことをためらってしまうという。天の神の愛はやさしく、同情と慰めを与える大きな愛。「神の働きは瞬間的に起こる」として、そのときが来るまで信じ、歩み続けることの重要性を強調。人間はその神との親密さを時間をかけて育てていくものだと語った。
メッセージの中では、参加者同士で真理の言葉(聖書に書かれた神の愛の言葉)を語り合う機会があった。本紙の取材に対し、吉田さんは「私たちは日常の中で多くの偽りの言葉を耳にします。しかし、互いに真理の言葉を語り聞くことを続けるうちに、初めは照れや戸惑いのあった参加者も、次第に喜んで真理を語り合うように変えられていきました」と証言をした。
22日午後のプログラムでは「主の語りかけに耳を傾ける時間」があった。講師から一方的に学ぶだけでなく、参加者自身が祈りの中で神から聖書の言葉や啓示を受け取る必要があるという。石田さんは、「誰しも油注がれた講師に依存しやすいもの。しかし、それでは何をしても一時的なものにしかなりえません。参加者が講師との信頼関係を築くのではなく、天のお父さん(神)との関係を築くことができるように、と配慮しました」と説明した。
YWAMは世界135か国で700の拠点を持ち、12000人のフルタイムスタッフが活動する。日本では東京、大阪、沖縄などに拠点がある。米国や韓国などのYWAMから宣教チームが今夏来日するなど国際交流も活発だ。
参加者の声:
・自分は駄目だという思いを持って参加しましたが、神さまが初めから私の心に触れてくださいました。だから今は希望があります。
・特別な集会に参加すると、その恵みの中に居続けたいと感じ、日常生活に戻るのが嫌でした。しかし今回は違います。職場で出会う方々に早く神さまの愛を現していきたい気持ちでいっぱいです。自分にもできるのだとわかりました。
・まだ救われていない多くの人々に対する神さまの心の啓示を受けました。彼らのために用いられたいです。
・イエスさまの十字架の愛の啓示を受けました。
ユース・ウィズ・ア・ミッション沖縄支部の活動に関する詳細は公式サイト(http://www1.plala.or.jp/ywam/)で。