キリシタン大名として知られる大村純忠の城、三城城下跡(長崎県大村市)から、潜伏していたキリシタンが礼拝の道具として使用していたとみられる花十字の模様がある教会瓦が見つかった。同市教育委の発表として23日付長崎新聞が伝えた。
同紙によると、江戸初期の1610年前後のものと推定されるごみ捨て穴で出土。大村藩では、全国禁教令(1614年)が敷かれる前の06年にキリシタン弾圧が始まったとの記録があり、市教委は「全国禁教令より前に、大村藩で潜伏キリシタンが生まれた可能性があることを示す発見」としている。
報道によると、瓦は直径8.8センチの円形で、中央に花十字の紋様がある軒丸瓦。瓦の外周を意図的に欠き、十字架などのように信仰の道具としたと推測される。