【CJC=東京】在米の中国キリスト教抑圧監視団体『対華援助協会』によると、中国のキリスト者が急増し、中華人民共和国が成立した1949年当時の100倍に達した。
最近の推計では8000万人から1億3000万人もの熱心な信徒がおり、中国人キリスト者ビジネスマンの中には、次の世代にはこの数字がさらに倍増、三倍増すると予測する人も出てきたという。
『北京のイエス』(米レグナリー社)の著者、デービッド・アイクマン元タイム誌北京支局長は、キリスト教が中国文化を形成する主要な力の一つになるかもしれない、と見ている。
「中国人がキリスト教化されるということは、人口の多数を占めるということではなく、人口の25〜30%のキリスト者が政治、文化、メディアなどで影響力のある地位にいるということ。そうなると、生きる指針としてキリスト教を熱烈に受け止める大きな力になり、中国指導者の世界観をも変えるだろう」と言う。
一方では、そのような推計も10億人を超える人口から見れば「雀の涙」に過ぎないとの見方もある。
ただ中国で説教したこともある伝道者ルイス・パラウ氏は、キリスト者は核心グループの内にいる、として「皆が同じ福音を語る。そこにはリベラルも保守派もない。皆が同じものを信じているのだ」と指摘する。
キリスト者を8000万人としても、2010年6月調べの共産党員7800万人(英字紙チャイナ・デイリー)を上回っている。
『対華援助協会』のボブ・フー氏によると、急成長は天安門事件後から。当時の学生側の指導者30人の名kで6人がキリスト者になった、と言う。
中国政府がキリスト教拡大を注視していることは確か。公式にはキリスト者を2860万人としている。ただそれは登録(公認)教会信徒だけの数字。キリスト者への姿勢を緩和する一方で、非公認の地下教会への抑圧は厳しくなっている。