【CJC=東京】新求道共同体の日本での活動5年間停止を司教協議会が教皇ベネディクト16世に要請していたが、バチカン国務省長官タルチジオ・ベルトーネ枢機卿から停止しない、との決定が創設者キコ・アルグエリヨ氏、カルメン・エルナンデズ氏、マリオ・ペッジ氏宛に書簡で送られて来た、と共同体のアルヴァロ・ドファナ報道担当が明らかにした。
書簡は、教皇が12月13日、日本カトリック司教協議会の池長潤会長(大阪大司教)らバチカン訪問団と会談、池長会長らが日本における新求道共同体の状況について説明したのを受けて出された。
ドファナ報道担当は「聖座(バチカン)は一連の決定を行った」としそれはベルトーネ枢機卿の書簡でも明らかにされている、とカトリック通信ZENITに説明している。
「最初に、新求道共同体の日本での5年間活動停止は許容されるべきではない、と示している」という。
一方で、報道担当は、「日本の司教たちと新求道共同体との対話を、共同体を愛し、かつ司教たちの問題を考慮する適切な代表の助けを得て、可能な限り早急に再開されなければならない」と明確に指示している、と付け加えた。
「最後に、必要なら、司教たちは共同体に、司教会議の決定としてではなく、各教区それぞれのために明確な指示を出さなければならない」と、報道担当は説明している。
「聖座は付け加えて、国務省が福音宣教省と接触して、言及された国における共同体の存在に関する問題について、必要な指示を出し、意見する任に当たる」と報道担当は締めくくった。
新求道共同体を最初に支持したのはマドリッドのカシミロ・モルシード大司教。まずスペイン北西部のサモラ、マドリッド、ローマに共同体が誕生、現在では世界各地の約5000小教区で活動している、という。