【CJC=東京】中国天主教(カトリック)第8期代表者会が12月7〜9日、北京の友誼賓館で開催され、司教45人、司祭158人、修道女23人、信徒87人が参加した。
カトリック系UCAN通信によると、代表者会は最終日の9日、天主教司教団主席に昆明(クンミン)教区の馬英林(マ・インリン)司教(45)を312票、棄権1票で選出した。また天主教三自愛国会主席に臨沂(リンイ)教区の房興耀(ファン・シンギャオ)司教(57)を310票、棄権3票で選出した。
両者共に対立候補はいなかった。賛否は挙手で行なわれた。
馬氏は、1998年に司教団秘書長、2004年三自愛国会副主席に就任。06年の司教選任以来、今日まで教皇の承認を受けておらず、バチカン(ローマ教皇庁)は司教と認めていない。中国人民政治協商会議のカトリック委員7人の中の1人。03年から08年には全国人民代表大会(全人代)代表を務めていた。
房氏は、教皇の承認の下に1997年司教に選任された。2004年司教団副主席、政治協商会議委員。
天主教三自愛国会については、教皇ベネディクト16世が2007年に出した中国の教会に関する書簡では、カトリック教会の教義とは相容れないもの、としている。
司教団秘書長には、11月20日に教皇の承認なしに承徳司教に就任した郭金才氏が選出された。
これで、バチカンが承認した司教にとって馬司教とミサなどの典礼を共同司式することを避けたり、馬司教の参列を断わることは非常に難しくなると見られる。
バチカンにとって、今後の司教選任に際し、中国教会側の提案が、バチカンからすれば不法に就任した司教の名のもとに出されることも懸念される。
今回の代表者会開催には、懸念を示す教区もあれば、一方で閉幕まで信徒に代表者会のために祈るよう勧める教区もあった。香港の正義と平和委員会は、開催に反対して中央政府連絡事務所前でデモを行なった。当局が司教に参加を強要したとの情報もある。