イタリア北部ロンバルディア州がこのほど、人工妊娠中絶を思いとどまった低所得世帯の女性に補助金を支給する制度を創設した。CNNが伝えた。
州保険局によると、同州では主に経済的理由から中絶を選ぶ人が多い。同州は新制度により、経済的障壁を取り除き、出生率の向上につなげたい考えだ。
新制度は、経済的理由により中絶を思いとどまった女性が計約4500ユーロ(約48万8000円)を月250ユーロ(約2万7000円)ずつ1年半にわたって受給できるというもの。補助金の案内は、女性が中絶の相談に訪れた病院で、手術を受ける前の面談時に行われるという。
同国保健省によると、同国の妊娠中絶件数は年間約12万8000件。同州の新制度については「長期的問題に対し短期的な解決にしかならない」との批判も出ているという。