「世界広報の日」(今年は5月9日)に先立ち、ローマ教皇ベネディクト16世は23日、聖職者が福音宣教のために画像やアニメーション、ブログ、インターネットなどの「新しいメディア」を活用するべきだと述べた。
ロイター通信によると教皇は、インターネットなどの新しい技術の活用は「伝統的な方法と組み合わせることによって、対話の展望を開くことができる」と説明。現代的なコミュニケーション手段が持つ「ユニークな可能性を賢く使うべきだ」と語った。
「世界広報の日」は福音宣教の中でも特に新聞、雑誌、テレビ、ラジオ、映画といった広報機関を用いて行う宣教について、教会全体で考えることを目的に、カトリック教会が定めている日。1967年以来、毎年テーマが決められ、教皇がメッセージを伝えている。
今年のテーマは「司祭とデジタル世界における司牧―みことばに仕える新しいメディア」。デジタルメディア活用の奨励は、昨年もテーマを「新しい技術、新しい関係:尊重・対話・友情の文化の推進」としており、近年のデジタル情報化社会に合わせたここ最近の傾向となっている。
一方、教皇はメッセージで、「情報通であるよりも、聖職者としての心によって注目されるべき」と指摘。新しい技術を使う「技術」も必要だが、それが目的になってはいけないことを注意した。