【CJC=東京】マグニチュード7・0の巨大地震に見舞われたハイチ、死者20万人以上という被害の実態も把握出来ない中、マグニチュード6・1などの余震で屋外で暮らさざるを得ない生存者も150万人に上り、絶望的な状況に打ちのめされている。
キリスト教関係の救援組織も相次ぎ現地入りしているが、余震でさらに建物崩壊が予想されることから、睡眠も住民と同様屋外でとっている。
被害者の緊急シェルターでの生活での難題は飲料水の供給。援助団体『オクスファム』の代表は英BBC放送に、住民の不安が高まっている、と伝えて来た。
ただ国際赤十字社・赤新月社の救援活動は本格化して来た、と国際赤十字委員会(ICRC)のシモン・ショルノ報道担当が明らかにしている。「仮設キャンプでの暮らしている数万人の悩みは飲料水とゴミだ。生鮮野菜やパンの価格は急騰しており、買い入れるカネも底をつき、隣人と助け合って日々をすごしている。多数の人が仕事を求めて国際機関の窓口に並んでいる」と言う。
首都ポルトープランス南西70キロにある港町プチゴアーブに赤十字国際委員会の医療チームが到着、ハイチ赤十字社のボランティア・スタッフによって応急処置所を設置、患者500人分の救急キットを配布した。
首都西南方のレヨガーヌ市に派遣された赤十字国際委員会チームは「首都同様に多数の被害者が出ているが、市内の病院には何もなく、処置が出来ない」と言う。赤十字社は同市には近日中に医療物資を供給する。ただポルトープランスでは、デラペ病院やスラム街に置かれたハイチ赤十字救護所に相次ぎ医薬品が供給されている。