山形学院理事長の北垣俊一氏(同学院高等学校校長)は、月刊紙『キリスト教学校教育』(同同盟発行、15日付)の中で、キリスト教信者の職員が全職員の1割程度しかいない現状に触れつつ、キリスト教に基づく「建学の精神」に対し全職員が当事者意識を持つことが、キリスト教学校としての特色を世に現していくことになると語った。
北垣氏は、キリスト教教育の中心は礼拝で、礼拝の中で教職員、生徒、学生がともに建学の精神を共有できると述べ、「守り方はともかくとして、礼拝をキリスト教教育の中心に据えて取り組むことが教職員の一致と連帯の要になる」と語った。
山形学院では、キリスト教教育の土台づくりが毎朝の全校礼拝を全教職員、全生徒が守ることにあると考え、日々その実践に取り組んでいると紹介。最近の保護者アンケートでは、礼拝や聖書の授業が子どもの人間形成に良い影響を与えているという評価が多くあったという。
同紙を発行するキリスト教学校教育同盟は、日本のプロテスタント系キリスト教学校97法人が加盟する団体で、今年創立100周年を迎える。日本のキリスト教学校でのキリスト教信者教職員の減少は全国的な課題で、同同盟では数年前から後継者養成のためのプロジェクトを立ち上げ、人材育成に取り組んでいる。
北垣氏も後継者養成プロジェクトを行う委員の1人で、「遅々たる歩みですが、成果は生れつるあります」と述べ、「相互連帯の中で地道な努力を重ねるところに明日への展望が開かれていく」と語った。