教皇、史上２人目のシナゴーグ訪問　会場で批判の声も

　ローマ教皇ベネディクト１６世が１７日、ユダヤ人社会とバチカンの和解を模索すべくローマのシナゴーグ（ユダヤ教会堂）を初訪問した。教皇による同シナゴーグ訪問は、前教皇ヨハネ・パウロ２世が１９８６年に訪問して以来で、史上２人目。

　両者の関係を巡っては、教皇が１カ月前の昨年１２月、第２次世界大戦中にナチスによるユダヤ人虐殺を黙認したとして批判されている当時の教皇ピウス１２世を「聖人」とする手続きを開始し、ユダヤ人側から強い反発を受けた。

　この日のシナゴーグ訪問にもユダヤ人側の反応は冷ややかで、ユダヤ人側の代表からは教皇のピウス１２世への対応について批判の声も上がった。