【CJC=東京】過激な発言で知られる米テレビ伝道者パット・ロバートソン氏が、ハイチで1月12日起きた大地震について、「悪魔と契約したことに対する神罰だ」と発言したことが、米国内外で論議を呼んでいる。
ロバート・ギブス米大統領報道官は14日、ホワイトハウスの定例記者会見で、「恐ろしい災害が起きた時にこんなことを言い出す人がいるとは、驚きを禁じ得ない」とコメントした。
問題の発言は、ロバートソン氏が13日、自ら運営する『キリスト教放送ネットワーク』(CBN)の番組『700クラブ』で語ったもの。「ハイチはかつて、フランスに支配されていた。そこで人びとは悪魔と契約したのだ」「だから、それ以来ハイチは呪われ、次々と災難に見舞われている」と述べた。
ただロバートソン氏は、「ハイチの人々、そしてわれわれは、神がこの悲劇をくつがえして下さるよう祈らねばならない。私は事態が好転するとの楽観的な見通しを持っている」とは語っている。
ハイチは、数世紀にわたりスペイン、フランスの植民地支配を受け、先住民やアフリカから連行されて来た奴隷が酷使された後、1804年に反乱により独立したが、今日まで混乱が続いている。