ローマ教皇ベネディクト16世は13日、昨年クリスマス・イブに行ったミサで精神が不安定だった女性(25)に飛びかかられた問題で、この女性と面会し「赦し」を与えた。バチカンの発表としてCNNなどが伝えた。
女性はイタリアとスイスの国籍を持つスザンナ・マヨロさん。昨年12月24日夜、バチカンのサンピエトロ大聖堂でミサの司式をしていた教皇に飛びかかり転倒させた。教皇に怪我はなく、ミサは最後まで捧げられたが、近くにいたロジェ・エチェガレイ枢機卿が転倒し大腿骨を骨折した。マヨロさんは08年のクリスマス・イブのミサでも同様の騒ぎを起こし、制止されていたという。
教皇と面会したマヨロさんは、問題を起こしたことについて後悔していると謝罪。教皇はこれを受け入れ、赦しを与えた。なお、前教皇ヨハネ・パウロ2世も81年、トルコ人の男に銃撃され重傷を負ったがその後面会し、赦しを与えている。