総務省が25日発表した労働力調査によると、11月の完全失業率(季節調整値)は5.2%と、前月比で0.1ポイント悪化した。完全失業者数(原数値)は前年同月比75万人増の331万人だった。数値には日雇い労働者や働く気のない人が含まれていないため、変化する増減幅は氷山の一角に過ぎない。
総務省は、景気悪化を背景に非自発的な離職による失業者が大幅に増加したことなどが原因とみている。
厚生労働省が同日に発表した11月有効求人倍率(季節調整値)は0.45倍で、前月に比べて0.01ポイント上昇し、3カ月連続で改善した。製造業を中心に非正規労働者の求人がけん引し、3カ月連続改善したが、正社員の雇用は伸びていない。正社員の求人倍率は前月と同じ0.27倍。雇用の先行きを示す新規求人倍率は0.80倍で、前月から微増した。有効求人倍率はハローワークの求職者1人あたり求人が何件あるかを示す。