イタリア医薬品庁(AIFA)は9日、バチカン(ローマ教皇庁)などが反対していた経口中絶薬「RU486」の販売を正式に認可した。AFP通信が伝えた。認可をめぐっては教皇庁生命アカデミー元委員長のエリオ・スグレッチア司教が「RU486を使用した医師や女性、推進者は破門する」とまで語るなど大きな議論の的となっていた。
AIFAは今年7月末にRU486の販売を認可したが、カトリック信徒が大多数を占めるイタリア国内で反対の声が高まったため、同国議会上院委員会から再検討の要請を受けていた。
RU486はフランスのエクセルジン社が欧州各国向けに製造しているもので、2年前からはインターネット販売も行われている。イタリアでは他の認可国と異なり、病院内で中絶手術の代わりとして、限定的に使用される見込み。