日韓の教会が協力し、合同で開催された青年宣教大会「すっと EZRA(エズラ) in Tokyo」(同実行委主催)は29日、最終夜の公開伝道集会を行い、3日間の日程を終え閉幕した。日韓の青年たち約250人が集まり、ともに賛美し、祈り、宣教への思いを新たにした。
大会2日目には、メイン会場を含む3箇所の教会で計34もの分科会が開かれたほか、日韓交流サッカー大会、ユースタレントショーなどの特別プログラムも行われた。最終日の午後には、渋谷駅、新宿駅、原宿駅、池袋駅に青年たちが集まり、チラシと伝道用CDを配布しながら、同日夜の公開伝道集会への参加を呼びかけた。
最終夜の公開伝道集会では、98年にフォークデュオ「Lot」でモス・クリスマスソングコンテストのグランプリを受賞したシンガーソングライターの神山みささんが出演し、3曲のオリジナル曲を披露した。音楽活動を続ける動機について、自分のからだすべてを使って「私をつくった神様をあらわしたい」(1コリント6:20)と告白。3年前に祈りの中で与えられた「日本武道館のステージに立ちたい」という夢に向かって前へ進んでいることを証しし、青年たちに、「心の中に(神様が与えた夢という種の)芽が生えていないかどうか、検索してみてほしい」と語りかけた。
メイン・スピーカーの山口武春牧師(ニューホープ横浜)は、「私たちは最高の人生を選ぶことができる」と語り、最高の人生を選ぶためのポイントを3つにまとめた。
山口牧師はまず第1に、「自分の価値を知ること」を挙げ、「私たちができるから価値があるのではない。みなさんの存在そのものに価値がある」と語った。また、イザヤ書43章4節「わたしの目には、あなたは高価で尊い」を引用し、「『あなた』というところに、自分の名前をあてはめて読んでみてください」「たとえ私たちの人生に失敗や挫折や傷があったとしても(私たちの価値は)かわらない」と強調。「たとえどんなに人に否定的なことを言われたとしても、私たちは神様の最高傑作なのです」「人と比較することをやめましょう」と話した。
2番目に、「過去の失敗や傷に縛られない」ことを挙げた。「いつまでも現在の状況やあなたの態度を過去のせいにするのはやめましょう」「あなたの生きるべきは今です」と語った。山口牧師は、今を生きるための秘訣を4つにまとめた。
第1に「人のせいにしない」こと。たしかに誰かのせいだと言えることがあったとしても、いつまでも相手を恨んでいては今を最高に生きることはできない、と説いた。また、責任転嫁によって、神とアダムとの関係がゆがんでしまったことにも触れた(創世記3:8〜19)。
第2に「人をゆるすことを学ぶ」こと。「あなたがゆるすのは、その人のためではなくて、あなた自身のためです」「これ以上その毒であなたの人生をむしばめてはいけない」と語った。
第3に「心のチャンネルを切り替える」こと。「心の画面にいやな体験が映し出されたとき、心のチャンネルを切り替えるようにしましょう」と話した。
第4に「感謝する心を忘れない」こと。「(過去の失敗やしがらみに)縛られ続けていると、感謝することができない。それはまさに今を生きていない状態です」と話し、「ないものばかりに目を向けるのではなくて、与えられているものに感謝しましょう。それが今を生きるための秘訣」と語った。
山口牧師は、最高の人生を選ぶための最後のポイントとして、「すべてのマイナスはプラスに変わることを信じる」ことを挙げた。ローマの信徒への手紙8章28節を引用し、「そのときはマイナスと思えるようなことでも、必ずプラスに変わる」と強調。「聖書の中で最大のマイナス、それはイエス・キリストの十字架」「けれども、その十字架の死がすべての人の罪をあがなうものであった」と聖書の真理を説いた。
最後に山口牧師は、「イエス・キリストの十字架は私のためだったのだ、そう信じるときに、マイナスがプラスに変わる」「この貴重な今を、最高に生きたいと思いませんか。神様は(あなたに)今を最高に生きてほしいと願っている」と信仰の決心を呼びかけた。