【CJC=東京】同性愛聖職者をめぐる米福音ルーテル教会(ELCA=信徒約460万人、加盟1万391教会)内部の対立が、一部教会の離脱、新教派結成にまで進展しそうだ。
反主流派組織の連合体『CORE』のポウル・スプリング議長は「日々、わたしたちは、何とかしろという声を聞いており、それに応えている」と語った。ELCAのシカゴ本部は、予期したことだ、とジョン・ブルックス報道担当が語った。
COREは、この8月、ミネアポリスで開かれたELCA大会で、同性愛聖職者容認問題で反対投票を呼び掛けた。その甲斐あってか、可決に必要な3分の2の賛成票を僅か1票上回っただけだった。
大会は、反対派に即時行動に出ないよう求め、COREに結集した代議員は分裂への動きを1年間待つことに合意した。しかし11月に入って、ミネソタ州では2番目に大きなホサナ教会(信徒4500人)が、待ちの姿勢を改め、離脱に必要な2回の表決の第1回を12月半ばまでに行う、と発表した。
教会の間で我慢出来なくなっている所が増えている、とCOREの構想・計画作業グループのライアン・シュワーツ議長は言う。グループは新教派の大枠を策定している。「1年待つとした時、ただ座って過ごすつもりではなかった。計画することにしていたし、これからは新たな教会組織を作るための詳細調査に入る」と言う。
加盟教派を離脱する決定は安易なものではない。離脱を考慮中、とELCAに通告した87教会の中で必要な賛成票を得られなかった教会が28に達している。