米福音ルーテル教会(ELCA、信徒470万人)の保守派グループ「ルーテル・コア」(Lutheran CORE=Coalition for Renewal)は18日、同性愛聖職者容認を決めたELCAからの離脱を希望する教会や信徒を受け入れる、新たな教団創設へ向けた議案作成を開始すると発表した。
新教団創設のための議案作成は、17日から18日までミネソタ州で開かれたルーテル・コアの運営委員会で決定された。来年2月までに試案を作成し、最終議案は同8月までに完成させる予定だ。
ELCAでは今年8月に開かれた総会で、生涯1対1の関係を維持することを条件に同性愛聖職者を認める決定を下した。ELCAではこれまで8年余りにわたって同性愛行為の是非を研究、審議してきたが、同総会で正式に同性愛聖職者を容認することが決まったかたち。
これを受けて、ルーテル・コアは9月、同グループをELCAとは独立した議決組織とする規約を採択。ELCA内に残留するか離脱するかを1年掛けて検討し、正式に決定することを決めた。
ルーテル・コア議長のポール・スプリング牧師は、「ELCAがキリスト教の伝統的な教えから遠ざかりつつあるため、ELCAに所属する多くの教会や人々がELCAとの関係を絶ちたいと語っている」と話しており、来年8月には最終議案が採択され、保守派グループが完全に離脱する見方が強い。