【CJC=東京】フィリピン南部パガディアンで聖コロンバン宣教会のマイケル・シノット神父(78、アイルランド出身)が10月11日、同会本部前で誘拐された。
銃を持った6人が押し入り、同神父を自動車に押し込めたという。居合わせた人は何も出来なかった。その後、海上をモーターボートでタクラン方向に連れ去られるのを猟師が見ていた。犯行声明はまだ出されていないが、同地で優勢なカトリック教会に反感を持つイスラム教過激派によるもの、と警察は見ている。
聖コロンバン会は、同神父が庭を散歩中に誘拐されたことを確認、心臓疾患があるのに服用薬を所持していないことから、健康状態を懸念している。
同神父は1957年に初めてフィリピンに派遣され、98年からは障がいを持つ子どもたちの学校に関わっている。
フィリピン南部ではこれまでも外国人宣教師や旅行者が誘拐されているが、いずれもアルカイーダと連携しているアブサヤフ・グループによるものという。