暑さに弱く、今年も夏バテ気味だ。暑い中体温の調節などで体はいつもよりエネルギーを必要としているはずだが、食欲がなくなる。普段は美味しいと喜んで食べるものも遠慮してしまう。原因は自律神経系の乱れなどとされているようだが、食べなければならないのに、食べる気が起きないというのは辛いものだ。
日本社会の危機性を示す指標として年間自殺者3万人以上ということがよく挙げられる。今年で10年連続だ。交通事故死の約6倍。国別で見ても人口に占める割合では、上位7カ国は旧共産主義国が占めるもののその次に日本が来る。
健康問題、経済・生活苦、家庭問題、男女関係など悩みの原因はいろいろあるが、この中で初めから死にたいと思って生まれた人はいたであろうか。悩み、苦しみに耐え切れずというのが大半ではないか。苦しみのため死を選択する人が3万人いるとすれば、いったいどれだけ多くの人が悩みを抱えているのか。
しかし、現代人は悩みは多いが、その解決を求めること自体ができなくなっているのではないか。助けが必要だがその助け自体を求められない「夏バテ」状態だ。「恥ずかしくて聞けない」というのもその一歩手前かもしれない。諦めてしまうというのはまさにそれではないか。
夏バテだと本当は食べられるものもなかなか口がすすまない。これは、御言葉という霊の糧を与える場合においても一つの示唆を与えてくれる。聞く環境を整えてあげ、まずは聞きやすく分かりやすいものから伝えてあげることだ。