西南学院大学博物館(福岡市早良区西新3‐13‐1)で11月10日から来年1月16日まで、特別展「ジュダイカ・コレクション?『祈りの継承―ユダヤの生活と儀礼―』」が開催される。
キリスト教の源流であるユダヤ教。しかし、日本人にとってユダヤ教はメディアや世界史の教科書などでたまに見聞きはするものの、決して馴染みが深いものとは言えない。ましてや、ユダヤ人の生活や習慣に触れる機会は極めて少ないのが現状だ。
「ジュダイカ(JUDAICA)」とは、ユダヤ教の祭礼に用いられた美術工芸品のこと。ユダヤ人の価値観や美術的志向を感じることができる資料であり、ユダヤ教という宗教のみならず、歴史学的、民俗学的な要素を含む非常に価値の高いものだ。
同館は07年秋、ジュダイカ・コレクションの所蔵者である西南学院大学名誉教授・関谷定夫氏の協力を得て、「ジュダイカ・コレクション?『祈りの継承―ユダヤの信仰と祭―』」を開催。祭礼や儀式をテーマとしてユダヤ教の信仰を紹介し、多くの来館者から好評を得た。
今回の展覧会では、再び関谷氏の協力を得て、ユダヤ人の生活の営みにスポットを当てて紹介。氏が専門とする聖書考古学からユダヤ人の日常生活にアプローチするとともに、そこに根付いていた習慣について「ジュダイカ」を通じて、今日まで連綿と続くユダヤ教の実像に迫る。入館無料。午前10時から午後6時まで。
また、特別展に合わせて関連公開講演会が11月21日午後3時半から同5時まで同館2階講堂で開かれる。演題未定で講師は筑紫女学園大学教授の大津忠彦氏。参加費無料。問い合わせは西南学院大学広報・連携課(Eメール:[email protected])へ。