金沢市を拠点とする宗教家の62歳男性が、「ご神体」と呼ぶ置物を販売して得た所得約10億円を申告しなかったとして、国税局から所得隠しの指摘を受けていたことが9月7日までに分かった。
「ご神体」は高さ約30センチのガラス製の置物。上部には男性のDNA情報を記録したチップが貼り付けられており、病気が治るなどとして信者らに1個100万円で販売されていた。男性は04年から06年の3年間に国内外で1100個余りを販売していたという。
男性は昨年6月に宗教法人「歓信寺」を買収し、現在はその代表。「ご神体」1100個を販売した当時は宗教法人の設立・買収が実現していなかったことから、金沢国税局は「非課税の公益事業ではなく、個人の所得」と指摘した。
追徴課税は5億円以上とみられ、男性は国税局の指摘に応じ分割で納入しているという。