日本民族総福音化運動協議会(奥山実総裁)は1日と2日の2日間、オープンセミナー「ジーザス・ジューン・フェスティバル」を東京都中野区の「なかのZERO」で開催した。2日午後1時からのセミナーでフルゴスペル・ビジネス・メンズ・フェローシップ・インターナショナル(FGB)ジャパン会長の塚本謙一郎氏は、「マーケット・プレイス・ミニストリー」という概念を用いて、日本という国家全体をキリストの福音によって変革するための具体的戦略を提案した。
塚本氏はまず、教会の伝道について「(キリスト者)一人ひとりのパラダイムを変えなければいけない」と指摘。教会の牧師や伝道師だけがコーリング(召命)を受けた特別な存在ではなく、神はキリスト者に「全員残らず(フルタイムの)使命を与えている」と強調し、「あなたのコーリングが教会の中なら神学校へ。しかし、コーリングが教会の外(社会)であればそこで使命を果たすべき」と語った。
キリスト者が神からの使命を受けて出て行くその社会の領域が「マーケット・プレイス」になると塚本氏。単なる教会のリバイバルという次元を超え、国家全体が福音によって変革される「トランスフォーメーション」が起こるためには、社会の7つの領域―(1)アート・エンターテイメント(芸能界)、(2)ビジネス、(3)家族、(4)政治、(5)教育、(6)宗教、(7)メディア―に、「自分は神の栄光をあらわすために社会に送り出されている」というアイデンティティーを持つキリスト者を立てる必要があると訴えた。
塚本氏は、教会の外に遣わされたキリスト者がすべきことは、その領域で最善を尽くすことであり、人々に神学を語ることではなく、自らの証しを語ることだと強調。証しをするときには、(1)変わらなければいけなかった以前の姿、(2)救いを受けた体験、(3)実際に変えられた姿を短く語ればいいとアドバイスを加えた。
牧師に対しては、信徒を必要以上に教会内部の働きに留めておくのではなく、それぞれに神から与えられた召しにしたがって「(信徒を)マーケット・プレイスに送り出してほしい」と訴えた。