イタリア中部で6日未明に発生した地震で、米CNNなどは、死者が少なくとも150人以上に上ると報じた。ANSA通信によれば、ローマ教皇ベネディクト16世は、地震の犠牲者、特に亡くなった子どもたちにへ哀悼の意を表明した。
地震は6日午前3時半(日本時間同10時半)ごろ発生。各報道によれば、震源はローマの北東86キロ付近で、震源の深さは33キロ。地震の規模を示すマグニチュード(M)は6.3だった。震源に近いラクイラでは、教会やアパートなど多数の建物が崩壊したと伝えられている。
ラクイラは歴史的建造物が多数ある都市で、13世紀末に建築され、ローマ教皇ケレスティヌス5世が埋葬されているサンタマリア・ディ・コッレマッジョ聖堂も被害を受けたと地元メディアは伝えている。
米CNNによれば、現地では地震発生後6時間以内に、M4.3から4.8の余震が3回観測された。また、負傷者数は1500人に上り、依然とし250人以上が行方不明だという。
イタリアのベルルスコーニ首相は予定していたモスクワ訪問を急きょ取り消し、非常事態宣言を発表。記者会見では「誰一人として見捨てることはない」と強調し、最大2万人収容可能なテント村を開設した。