先週、北朝鮮はごみやふん尿、さらには人間の排泄物が入っている袋を風船に付けたもの200個以上を韓国に向けて発射した。
北朝鮮によれば、これはビラなどを付けた風船が韓国側から飛ばされていることへの対抗措置であるという。強力な監視と密告社会を形成している北朝鮮では事実上、国民が外国や外国の情報と接触することは禁じられている。そのため韓国の民間団体は、人道支援や励ましのメッセージ、ビラ、聖書やトラクトなどを気球に付けて北朝鮮に送っている。
2020年の夏、風船による聖書の発出が、親北朝鮮の文在寅(ムン・ジェイン)政権によって強い圧力にさらされた(世界宣教祈祷課題2020年8月17日参照)。「韓国殉教者の声」(VOMK)のエリック・フォーリー氏は次のように説明する。
「実際には、韓国政府が北朝鮮にチラシを送っているわけではありません。それをしているのは、民間の個人や市民団体で、彼らがチラシや聖書などを送っているのです」「北朝鮮がこのような行為に及んだのは、こうしたものを受け取ることがどのようなことなのか、韓国国民に体験的に知らしめるためだと言う。要するに北朝鮮は、聖書のようなものが詰まった風船を受け取ることは、ふん尿の雨を浴びることと同じだと言っているわけです。何ということでしょう。彼らは神の御言葉がどんなに麗しいのかを知らないのです。だからこそVOMKは何としても、北朝鮮の人々に聖書を届けることをやめるわけにはいかないのです」
「私たちの具体的な活動に関しては、私たちが何をしているか、あるいはしていないかなどについてコメントすることは一切控えています。しかし、このことだけはお伝えできます。陸、海、空、ラジオ・・・あらゆるチャンネルが私たちの手段になり得るのです。私たちは、北朝鮮に聖書を持ち込むあらゆる機会を探し求めています」とフォーリー氏は言う。「神の恵みにより、私たちは毎年、あらゆる手段を通して平均4万冊の聖書を持ち込んでいるのです」
北朝鮮の悪い独裁政権が退けられ、南北が統一するように祈ろう。VOMKなどの文書伝道の働きによって、聖書を見たことがある北朝鮮人の割合は、それまで皆無だったが、今ではおよそ8%以上に押し上げられた。このような働きがなお豊かに実を結び、100年以上前にリバイバルを経験した北朝鮮に、再びリバイバルの火が投じられるように祈っていただきたい。
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