説教塾を主宰し、30年以上にわたり説教者の育成に力を注いできた日本基督教団隠退教師の加藤常昭(かとう・つねあき)牧師が26日、死去した。95歳だった。
1929年、中国ハルピン生まれ。東京大学文学部哲学科卒業、東京神学大学大学院修士課程修了。86年まで東京神学大学教授(実践神学)、86~87年ハイデルベルク大学客員教授。95~97年国際説教学会会長。日本基督教団若草教会、牛込払方町教会を経て、69~97年の28年間にわたり鎌倉雪ノ下教会を牧会した。
86年に出席したハイデルベルク大学創立600年記念の国際説教学シンポジウムを受け、翌87年に説教者の自主研修組織として説教塾を創設。2011年には、キリスト教功労者として顕彰された。
自著に『聖書の読み方』『祈りへの道』『説教論』など、訳書にカール・バルト著『福音主義神学入門』、エードゥアルト・トゥルナイゼン著『牧会学』など多数。21年には、加藤牧師が長年にわたって鎌倉雪ノ下教会で語った講解説教をまとめた『加藤常昭説教全集』(全37巻)が完成していた。